定期検診のすすめ
2024.5.28
皆さん、こんにちは!
今回は定期検診について書いていこうと思います。
常日頃から思っていること、、、それは患者さんと医院でお会いできないと歯周病が治せないこと。
定期的に検診されている方も十数年ぶりに来院される方も、来て下さるすべての患者さんには、歯科医院に来る目的があっていらっしゃっています。これは当たり前のことではありますが、私にとっては歯周病を治せるチャンスだと感じるので感謝しかありません🌟
私が患者さんに最初にお会いした時にお聞きすることは、①1番最後に歯科医院に行った(検診やクリーニングをした)のはいつか、②その時のクリーニングではどのようなことをしたか、③どのような印象(気持ちよかった、痛かったなど...)だったかを質問します。
①に関しては、患者さんのお考えで3~6カ月(時々、年1回)で定期的に通われている方、また定期検診には特別行っていないという方、
②は、多くの方が「歯石とりをした」、「内容はよくわからない」という回答をお聞きすることが多い気がします。
③の質問に関しては、「すっきりする」「いつも血だらけで痛い」「歯石がつきやすいといつも言われる」などもちろん人によって様々です。
これらの質問をすることで患者さんの、検診やクリーニングに対してのその時点での関心度やお考えがわかります。
「歯石とり」や「歯のクリーニング」と一言で表すことはできますが、
その中にはスケーリング(歯石除去)、ポリッシング(歯面研磨)、TBI(ブラッシングのお話)が含まれます。(保険の場合は大体このような内容になるかと思います。)
当院での、クリーニングではただただ歯石をとるだけではなく、(拡大鏡を用いて細部まで)歯石を取り除いたら歯の表面を研磨することでより歯石がつきにくい環境を作ります。そして、1度きれいになった歯に再び歯石がつかないようにおうちでのブラッシングの方法、使用している道具などの内容をお伺いした上で、どうしたら歯石がつかないまま維持できるかを患者さんと検討します(←ここがとっても大切なように感じます)。
そして検診においては、歯周病の検査をしてお口の状態に変化がないか定期的に確認をしていきます。
今までたくさんの患者さんの歯周病の治療に携わって来ましたが、意外と患者さんご自身も歯周病やむし歯への不安はあるものの「自分のお口の中の状態をきちんと知っている」という方は少ない気がしています。
このようなことから私たちは患者さんにご自身のお口の状況を知ってもらえるようなわかりやすい説明を心がけています。
また、患者さんからたくさんの情報をお聞きし、個々の患者さんオリジナルなプログラムでクリーニングをしていきます。
この2点は当院で定期検診やクリーニングを受けていただくときのメリットです。
さて、今回は患者さんから許可をいただいたのでもう少しお話を続けます。
患者さんは30代の男性で今回は奥様から歯医者さんいってみたらと勧められて来院されました。
歯科は十数年ぶりとのことで、特にお口の中で困っていることはないということでした。
お口の中を見てみると、歯石が多量についていました😐(このような歯石がついていると、よし!頑張るぞ!と衛生士としては気合が入るものです!)
ただ、ここで大事なのは患者さん自身に歯石がついていることをお伝えすること。
見た目的に、少し変だなと感じて下さっていたようでしたので、歯石を粉々にして除去するのではなく、きれいに形を残しながら除去して、歯石を見て触っていただきました🦷
見て触って、感じていただく、、いわゆる体感型のクリーニングにすることで、少しでもクリーニングの時間を楽しく過ごしていただきたい一心でお仕事をしています。
もちろん、このように歯石がついたのには理由があるのかもしれません。
久しく歯科医院に行っていなかったのでお口の状況(歯石の存在に)気付いていなかった。歯石がついているには感じていたもののどうしたらよいのかわからなかった。自分に合った歯磨きの仕方を知らなかった。お仕事やそれ以外のことで忙しく、なかなか歯科医院に足を運ぶことができなかった。
など、たくさんの理由が患者さんによってあると思うので、ゆっくりお話をしながら、歯ブラシ、歯磨き粉の選択、フロスや歯間ブラシが生活の中に取り入れられるか、また(3カ月に1度が望ましいが)どれぐらいに1回なら無理なく定期的に歯科医院に来ていただけるかをお口の状況と合わせて患者さんと確認していきます。
ちなみに、この患者さんは今までは歯ブラシのみでのセルフケアをされていましたが、歯間ブラシや、歯磨剤(歯周病が治っていく過程で知覚過敏がでる可能性、また歯の根元のむし歯予防のために松風のヒスケアをおすすめしました。)もすぐに導入されました。2回目にお会いした時には初めて使う歯間ブラシなどを完璧に使いこなし習慣化されていました。何か新しいことを生活に取り入れるのはとても大変なことなのに、一生懸命頑張ってくださっていて感激いたしました。
まだもう少し歯周病の治療には時間がかかりますが、きっと最後までやりきって、定期的にメインテナンスに来て下さると感じています☺
そして、全ての方が同じ3カ月に1回の検診というわけではなく、しっかりとセルフケアができている患者さんは6カ月~半年に1度のプログラムでお口の健康を維持していくという方も多くいらっしゃいます。
私の目標は患者さんに「痛くなったら歯科医院へ行く」のではなく、「自分のために定期的に歯科医院へ行く」ということです。
定期検診のすすめ=患者さんのお口の健康を維持することにつながります。
人によってお口の状態や検診に対する価値観は違うので、おひとりおひとりに合った定期検診/クリーニングを今後も提案していきたいです。
私はよく「春夏秋冬でお会いしましょう♡」と患者さんにお伝えしていますが、患者さんが笑顔で「久しぶり~!」と来ていただけるような明るい雰囲気をこれからも大切にしていきます!
写真掲載を快諾してくださったTさんには感謝いたします(^^♪


