仕上げ磨きは何歳まで?の実際
2024.6.2
皆さん、こんにちは😊
今回は「仕上げ磨きは何歳まですればいいのか?」をテーマにしていきます!
定期検診でフッ素塗布に来てくださったときに、お母さんやお父さん、またはおじいちゃん、おばあちゃんからも多く質問を受けることがあります。
何歳まで...と聞かれたら、永久歯(大人の歯)が生えそろう10~12歳頃まで仕上げ磨きをしていただくのが「理想」です。
人は生後半年頃~小さくてかわいい乳歯(子どもの歯)が生えてきて、6歳頃~12歳頃までという長い年月をかけて、永久歯に生え変わります。
その期間を、混合歯列期といいます。大人の歯と子どもの歯が入り混じって、歯磨きがしづらくなるじきでもあります。また、この期間はかみ合わせが不安定になりがちですし、むし歯や歯肉炎(歯ぐきのトラブル)のリスクが上がる時期でもあります。
ですから、小学校6年生(~12歳)頃までを目安に仕上げ磨きをすることをおすすめしています。
ですが、実際の患者さんの声には、様々なお声があるのも事実です。
実際に今まで初診でお会いした保護者の方からお聞きしたお声を思い返してみると、「小学校4年生ぐらいで本人にまかせることにした」「小学校入学と同時に仕上げはいらないと思って本人に磨かせている」もしくは、「4歳ごろから電動歯ブラシを使わせているので仕上げは必要ないと思っていた」など、のたくさんのお声がありました。
おそらく、小学校4年生ぐらいになると1、2年生の頃と比べるとぐ~んと文字を書ける量も増え、おしゃべりもほとんど大人と一緒です。また、小学校入学は子育ての中の大きな一大イベントです。大きくなった我が子の背中を見るのは嬉しくもあり、切なさも感じる瞬間ですよね。そして、今は電動歯ブラシの性能自体もよくなっている時代です。電動歯ブラシ=しっかり歯垢をとってくれるだろう、と捉える気持ちもよくわかります。このようなことも踏まえた上で、皆さんのお言葉はそれぞれある意味正解であると私は考えます。
そもそも、「仕上げ磨き」という言葉が保護者の方に魔法をかけているのではないでしょうか。
仕上げと聞くと、子どもが主体で磨く⇒その補助を保護者の方にしてもらう、ような印象は前々から感じていました。ですが、今までブラッシング指導をしてきた経験上、基本的にきちんとお口の中の状態を把握し、歯垢を確実に落とせる年齢は小学校高学年ぐらいからのような気がします。
そのようなことから、私は仕上げ磨きについて保護者の方とお話をするときには、
☆子どもが自分で磨ける年齢になるまでは保護者の方が主体で歯垢を落とす
・子ども自身にも歯ブラシをする習慣をつけてもらうため歯ブラシを先にしてもらう
・子どもと大人で歯磨きをして確実に歯垢を落とすため、必ず自分磨きと仕上げ磨き用の歯ブラシを分けて用意しもらう(子どもって意外とゴシゴシ強めだったり歯ブラシを噛んでしまうので毛がすぐひらいてしまうんですよね💦毛先のひらいた歯ブラシは歯垢が落としにくくなります。)
☆話が分かる年齢(6歳頃~)になってきたら「点検磨き」に移行する
・磨いた後に磨き残しがないかチェックする(食べかすが残っていたりしたらもう1回!も全然ありです!)
・磨き方(フロスも含む)を子どもがしているところを時々見て指導する(←3秒で歯磨き終わる!などという時間の確認は保護者の方たちは体で確認しているようですが、実際に我が子のブラッシング姿を目撃されている方は少ない気がします😲)
⇒もちろん家での指導方法はお子さんのお口の状態に合わせて、歯科衛生士が保護者の方にどのようなポイントをどんな風に指導したらよいか、検診でお会いする度に事前にお伝えしていきます。
つまり、私が大切にしていることは、子ども自身が磨けるようになるまでは、保護者の方が主体となって子どもたちのお口の管理をしていただく、そして仕上げ磨きを卒業するまでの間におうちでも歯ブラシのトレーニングをしていただくということです!
このようにお話させていただいた上で、仕上げ磨きは何歳まですればいいのか、、の回答は、
理想は~12歳頃までですが、点検磨き/チェックをするという前提であれば10歳頃まででもいいのではないかと考えています。
ただし、3カ月に1度の定期検診の受診でプロフェッショナルケア(専門家によるお口のクリーニング)は受けていただきたいなと思います。
私自身も2歳半絶賛イヤイヤ気の男児を育てている身としましては、夜子どもと一緒に帰宅し、夕飯の準備、次の日の保育園の準備などくたくたになりながら、仕上げ磨きをすることはある意味、修行かと思うぐらいきついときがあります 笑
そんな経験から、当院に来院してくださるお子さんたちの未来までお口の健康を繋げていきたい!という気持ちと同時に、すべての子どもの仕上げ磨きを頑張っている方々には本当に、本当に頭が上がりません😊
全力で今後もサポートできるように、私も日々精進して参ります。
また近いうちに、仕上げ磨きの方法について書こうと思います♪